導入は、野村万作風の朗読である。
どこで手に入れたかわからないテープ。
山月記の朗読テープはいくつか聞いたが、このテープには驚いた。
効果音楽入り、雰囲気を盛り上げている。いや音楽がなくても迫力満点である。
昔は、そのテープを聞かせて生徒を驚かせていたが、
最近は、聞きよう聞き真似で、僕が朗読する。
おかげで、題一段落ぐらいは暗唱してしまった。
初めは恥ずかしかったが、馴れてくると快感に変わる。
今年も生徒は十分に驚いてくれただろうか。
面白いと興味を持ってくれただろうか。
でも、プロにやって貰うのは初めて。
しかも、15分ずつだが、3人のコーチに話を聞いてもらえるなんてなかなかの企画です。
僕は、転勤をテーマに3回しました。
コーチごとにまた味が違って面白かった。
普段、心の中では思っているが、口に出して人に言えないような大きなことも言えた。
口に出して言ってみると、また違って見える。
現実的になって、そこからまた一歩先に進めるような気がした。
最初の授業は何歳になっても緊張します。
淡々と始めればいいのですが、どうしてもウケを狙ってしまいます。
今年は、国語は好きか嫌いか、挙手を求めることから入りました。
現代文が好きなのは3分の1ぐらい。漢文は1人、古文は0でした。
何が生徒たちを国語嫌いにさせたのか。
もっとも、この数字は、多くの増える可能性を秘めています。
一人でも増えれば僕の功績です。
生徒にはそう宣言しました。
次に、現代文や古文は、他のどの教科に似ているかと言う質問です。
古典は、英語です。
単語と文法を覚えて訳していく、その繰り返しトレーニング。
表面的にはそうです。
さらに、古人の感じ方や考え方、当時の社会背景などを考えるのは、社会や芸術に関係してきます。
現代文は数学です。
数学は、数字や記号を使って、論理的思考力を養います。
国語はそれを言葉を使ってするのですから、難しいわけです。
だから、読解に関しては答えはあります。
しかし、鑑賞の域に行くと答えはありません。
それは、数学も同じこと。
高等数学になれば答えはありません。
ということは、現代文は、小学校から大学の専門並の高度な勉強をしていることになります。
手前味噌です。
といっても、たださせるのは勿体ない。
一昨日、配布しておいた「自己紹介ウェビング」を見ての1分間の自己紹介。
キッチンタイマーがなるまでの1分間、前で話さなくてはならない。
でも、「自己紹介ウェビング」のおかげか、
みんな結構喋っていた。
ただ聞くのは勿体ないので、聞きながら 一人一人メッセージを書かせた。
切りわけて明日配ろう。
クラス役員選挙もした。
要職である、運営委員、文化委員、体育委員を先に立候補で決めた。
最初は顔を見合わせていたが、
何となく誰となく立候補してくれた。
いい子たちである。
放課後は新入生歓迎のクラブ紹介。
どのクラブも趣向をこらしてアピールしていた。
明日から授業開始。
平成20年度の始業式。
生徒と初顔合わせをした。
始業式で担任や担当紹介。
読み上げられる度に拍手してくれる生徒たち。
生徒部長なんかは普通ブーイングこそあれ、拍手などは起こらないのに、
そこがうちの生徒の優しさである。
僕の名前が読み上げられると、
拍手に混じって「知らないなぁ」の声。
去年は3年ばかりで教えたことがない。
ちょっしたサプライズ。
ホームルームで所信表明と自己紹介。
熱心に聞いてくれていた。
今日から始まりです。
緊張したし、疲れた。