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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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今年度の「山月記」の実践をホームページにアップしました。

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/sangetuki08.htm

今年度の指導の特徴は、教師の活動を次のように分類したこと。
これによって、より意図的自覚的な授業を展開できました。

【指】指示。【説】説明。【注】注釈。【提】問題提起。【交】交流。【確】確認。【要】まとめ。【W】グループワークや心理テストなど。
【L1】抜き出す。【L2】縮めたり組み合わせたり言い換えたりする。【L3】解釈や想像。【L4】体験や知識。
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仕上げは「人虎伝」との比較。
「山月記」にあって「人虎伝」にないもの。
1)詩人になろうとして役人をやめた。
2)詩の伝録を妻子より優先させた。
3)袁傪の詩に対する批評がある。
4)臆病な自尊心と尊大な羞恥心が理由になっいる。

1~3)から言えることは、李徴を詩人になろうとした男にしたこと。
これは明らかに作者自身と重ねるため。
そこで生徒に聞いた。
小説家は何のために小説を書くのか。
答えはこうだ。
読者を感動させるため。
言い答えだ。しかし、非常に微妙な点で欠けているものがある。
それは作者自身の問題だ。
作者が自分自身の問題を追究しない小説が、人に感動を与えられるのか。
そのへんが、ライトのベルとかケータイ小説ばかり読んでいる読者の弱点だろう。

4)から言えることは、近代人の自意識の分裂。
生徒も無自覚的には悩んでいるはずだ。
しかし、それが言葉にならないと、本当の問題としてとらえられない。

だから、いい小説を読むことが必要なのだ。
3つ目の依頼。
丘からふり返って、虎になった自分の姿を見て欲しい。
その理由は、醜い姿を見て帰路に再会しようと思わないため。
しかし、袁傪ほど人間ができた人が、虎になった李徴を見て、忌避するだろうか。
それは100%ありえない。
それなら、なぜ最後に虎の姿を見せるのか。
それは、叢に隠れた理由の反対側にある。
李徴はあさましい姿を見られたくないので隠れた。
とすれば、姿を見せるのは、あさましい姿を見せるため。
つまり、自尊心をスッパリ捨てるためだ。

そして、最後の咆哮。
人間の心が残っているのだから、人間語で言ってもいいはずだ。
「さらば」と。
袁傪との別れ。
人間との別れ。
あえて咆哮したのは、虎になることを引き受けた証である。
このフレーズは一度言ってみたかった。
妻子のことを依頼した後、李徴は再び自嘲する。
ジチョウのジジョウだ。
妻子よりも詩を優先したことに気づく。
1回目の自嘲も、詩の伝録を依頼した後だった。
「依頼→自嘲」というのが、パターンになっている。
その2回目の依頼も考えてみれば自分勝手だ。
「妻子には死んだと伝えてくれ」
それは、妻子に心配させないためと言うのもあるが、
まだ、妻子に自分が虎に落ちぶれたことを知られたくないと言う
自尊心が見え隠れしている。
この期に及んでも、李徴は人間を捨てられないでもがいている。
「山月記」のヤマ場。
「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」。
いかに教えるか。
今回は数学で教えました。
①「詩によって名を成そう」
②「進んで師に就いたり~努めたりすることをしなかった」
③「俗物の間に伍することを潔しとしなかった」
④「己の珠にあらざることをおそれる」
⑤「あえて刻苦して磨こうともせず」
⑥「己の珠なるべきを半ば信じる」
⑦「碌々として瓦に伍することもできなかった」

「臆病=マイナスの態度」
「尊大=プラスの態度」
「羞恥心=マイナスの心理」
「自尊心=プラスの心理」
に分類する。
それを繋ぐのか
「ながら=逆接」
「かといって=逆接」
「ゆえに=順接」
である。
これらをもとに論理的につなげていくのが今回の作業。
だから、数学。
あとは、昨日野口先生に教わったように、
①~⑦に線を引かせて、
〇オク、〇ソン、〇シュウ、〇ジを書くように指示。
まだの生徒を確認して催促。
どう分類したかを挙手させて聞く。
正解を解説し、
何人正解したかを聞く。
およそ、国語の授業ではない。
チャレンジです。
でも、これで生徒が理解してくれたら、御の字です。
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