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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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一昨日はカウンセリングの研修を休んで、8時過ぎに床についた。
のに、昨日は映画の日というので、木曜日のウィークデイにもかかわらず、インターネットで予約していたこともあって、京都市内まで映画を見に行った。
「火天の城」、安土城を築城する大工の話である。安土には何度か行ったので、この映画が制作されると知った時から、必ず見に行きたいと思っていた。CGは使ってあったが、セットなどは現物でいくしかないだろうから、かなり金のかかった映画だった。人夫のエキストラを考えても、たいそうなスケールだった。ストーリーは、紆余曲折を作り込んだものだったので、別段特記すべきことはない。キャストも、西田敏之はうまいものの、体型的に無理があったし、福田紗紀は現代過ぎて浮いていた。映画としては、トップクラスとは言い難かった。
で、今日。疲れが出るのではないかと思ったが、気分的にリフレッシュできていたのか、快調であった。体力的な衰えは確かにあるものの、まだ、気力でカパーできる部分はあることの収穫が大きかった。
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と思わず言いたくなるような、北の富士の酷い解説だった。普通解説者がアレだけボロクソに一力士の悪口を、公共の電波を使ってまくし立てるか。朝青龍より北の富士の常識の方を疑う。お前も現役時代無気力な相撲を取っていたじゃないか。それに比べたら、朝青龍はやる気を前面に出して相撲を取るのでよっぽどましである。
本割りの土俵でアレだけ一方的にやられたのに、わずか10分余りの間に気持ちを切り換えて、しかも正攻法で相撲を取るなんて、並の神経ではできない。さすがと言っていいだろう。
僕だけがひねくれているのかもしれないが、あれだけ一方的にこき下ろされたら、味方したくなる。もともと、冷静沈着で冷たい白鵬より、熱くてやんちゃな朝青龍の方が、僕は好きだ。
秋晴れの下、体育祭が開催された。天気がよすぎて半袖でも汗をかいた。
6年ぶりのわが校の体育祭。開会式はグダグダだったが、閉会式はそこそこ整然と挙行された。その微妙さがわが校の体育祭。
徒競走は最初の100メートル走だけで、それもタイムをとって決勝戦をして、我が校一の韋駄天を決めるので、みんな真剣だ。障害走が無くなっていた。ふざけながら走る生徒が多かっただけにいいことだ。後の種目は団体戦。出場機会は多い。そして盛り上がる。危険だというので今年から男子の棒倒しは無くなったが、それでも騎馬戦は残っている。ワイルドな競技はエキサイトなトラブルが付き物。でも、おとなしい騎馬戦は盛り上がらない。そして体育祭の華はリレー。クラス対抗リレーは各学年の予選があり決勝があり、そして学校一のクラスを決めるスペシャルリレーがある。そして、トリは団対抗リレー。偶然分けられた色別の団であるが、小学校からの習性なのか、生徒たちは団にこだわる。
準備や片付けは体育委員とクラブ員がテキパキとやってくれる。ほとんどの生徒がグランドの競技を楽しんでいて、さぼる生徒はほとんどいない。そのあたりが健全である。
僕は、女子の100メートル走に一緒に走ったが、後ろを見ながらの余裕の走りで圧勝した。まだまだ若い者には負けない。そして、クラスの生徒の写真を撮りまくった。
1日中炎天下のグランドにいたので、疲れた。反省会の麦酒がうまかった。
シルバーウィーク最終日、最後の休日を楽しもうと、読書をした。本は学校の図書館で借りた、有川浩の『フリーター、家を買う。』。表記からわかるように、句読点が売ってある。これは仕掛けである。タイトルも、意外な組み合わせで読者を掴む。計算されている。
この本の中盤を宇治川の畔の喫茶店で読んだ。残り4分の1ぐらいになって、最後のページ数を見た。そして、章の変わり目も。映画を見る時、終演時間から逆算して、その後の展開を予想する。悲劇的な展開ならハッピーエンドに、順調な展開なら悲劇で終わる。本を読む時も同じ。この本は、ここまで順調過ぎるぐらいに進んでいた。前半が悲劇的な展開だっただけに、読者としては思い入れが強くなって、このまま順調に終わってくれたらいいのにと願う。「小説」ならここからがクライマックスで、どんでん返しの事件が起こる。そして、残りページの関係で、最転換してハッピーエンドになるか、そのまま暗闇に突き進むか。前者は安っぽい小説と一般的には評価される。
結論から言えば、この本は小説ではない。就活のマニュアル本である。
新卒で就職した会社の新人研修が宗教染みていることに嫌気がさした主人公は「3箇月」で会社を辞める。「3箇月」というのがマニュアルその1である。同じやめるにしてもせめて6箇月は我慢しなければならない。でなければ、いくら御託を並べても我慢できない奴とレッテルが張られる。主人公もご多分に洩れず、そんな奴だった。再就職の活動はするが、面接試験で辞めた理由を面白可笑しく語る。それが不採用になる元凶だと気づかずに。不仲であったビジネスマンの父親に尋ねると、企業が最も嫌うのが自分の責任を棚に上げて会社の悪口を言う奴。そんな奴は、自社に採用した所で、また不調和を起こし、それを会社の責任に転嫁する。そんな時は、会社側にどんな事情があったにしても、ひたすら自分の我慢が足りなかったこと、それを深く反省していることを伝えなければならない。退職後、無気力な時期があったにしても、それを正直に話し、ようやく目覚めたことを強調する。会社の人事もプロだから、過去の問題の根の深さとそれを補う反省と意欲を冷静に天秤にかける。ここは勝負である。そうした正直な心構えを買ってくれる会社なら働く甲斐もある。それをマイナスにとらえる会社は、入社後も上辺だけの調子のよい社員が出世していくだけで、本気でやる気になっている新入社員の成長はない。
主人公は夜のアルバイトで働いてた土木会社から就職の勧誘を受ける。この会社はブルーカラーで、仮にも大学を卒業した主人公にとっては、格下の就職先である。もう1社、彼の人柄を見込んで内定を出した医療機器関係の堅い会社もあった。主人公が選んだのは、土木会社だった。たしかに給料はいいが、中小企業で安定感がない。大学を卒業した人間が就職する会社ではない。それでも主人公が選んだ理由は、社長の人柄である。この人の元なら主体的に働きたいと思うかどうかである。人生粋に感じるかどうかである。ここが就活マニュアルの2つ目のポイント。
無事就職した主人公は、今度は立場が代わって採用人事の担当になる。社長からの命令は、主人公と同じタイプの人物を採用すること。そこで、自分のフリーター時代の恥ずかしい思い出を教訓にして、採用募集を打ち、採用試験の面接官になる。会社側から見て、どんな人物が必要とされているのか。その点が、就活マニュアルその3である。
というメインストーリーと並行して、母親が近所や家族への心労から、重度の鬱に陥る。そういう妻に無関心だった夫(父親)が段々と目覚めていく。というサイドストーリーがある。それがしっくりしたかどうかわからないが、台無しにはしていなかった。おまけに、不器用な男女の恋愛話にまで紙面が割かれる。
「フリーター、家を買う」と言っても、宝くじが当るわけではない。フリーターが一発ヤマを当てて成り上がるというご都合の良い話でもない。先にも書いた、新採で就職した会社を辞めて、フラフラの時期を経て、再就職して、近所からいじめられて鬱になった母親のために、父親と親子ローンを組んで家を買う。主人公の誠実な性格から、キチンと段階を経て、ようやく住宅ローンが組めるぐらいの収入を得るようになったという、サクセスストーリー。
小説家というのは、虚構者、ストーリーテラーだから、読ませてナンボの世界である。その点ではよくできた作品である。しかし、冒頭にも書いたが、本当の小説ではない。スッキリし過ぎているのだ。人間らしい矛盾やドロドロがない。一言で言えば、人間臭さがない。
それは差し置いて、よくできた話である。先へ先へと読ませる力もある。ストーリーが実によく練られていて、無駄がない。そこが利点であり、同時に欠点である。小説の読者として、矛盾のドロドロが欲しい。それは無い物ねだりだろうか。
いずれにせよ、一気に読ませる力のある作品であることには間違いない。
昨日は、というか、今日の未明まで、四国の大歩危小歩危、祖谷峡へ日帰りのバスツーへ行ってきた。
シルバーウィークのど真ん中、高速道路どこまでも千円ということもあって、大渋滞。朝8時に大津京の駅を出発したのだが、予定の名神が朝の段階ですでに35㎞の大渋滞ということで、奈良周りで阪神高速に入り、大坂城やUSJや天保山や神戸ハーバーランドを眼下にしながら、明石海峡大橋を渡った。渋滞はかなり回避できたが、それでもUSJや大橋に入る前は渋滞に巻き込まれた。時間がかかるのもそうだが、一番困るのはトイレであった。2時間ノンストップで走り続けるので、やや頻尿気味の僕にとっては苦行であった。サービスエリアに到着した時は天にも昇る幸せだった。
そんなこんなで、淡路島を縦断して、大鳴門大橋を渡って、四国に上陸した。海の気色は素晴らしかった。そして,最初の目的地の大歩危に着いた時はすでに3時30分であった。そこから、1時間並んで川下りの遊覧船に乗った。両岸の岩が見応えあった。そこからさらに山奥に入って、祖谷峡のかずら橋に到着したのが5時30分。日没近かった。そこでまたまた1時間並んで橋を渡った。渡る頃は日が暮れてしまって、ライトアップされていた。山奥の秘境というウリであったが、人の多さといい、ライトアップといい、どこが秘なのかゲンナリした。
そして、祖谷峡を出発したのが7時。土産物屋も閉まっていた。真っ暗な中を大津に向けて出発。しかし、狭い山道を帰りの客の車が走るので、ここでも渋滞。徳島自動車道をひたすら東進し、淡路島を北上して、本州に最上陸、名神をさらに東進するのだが、この時間になっても渋滞。なにしろ、どこまで走っても千円、明日も休みだから、ホテル代を節約するために夜中に走るそうだ。そして、疲れたら車の中で仮眠を取る。だから、夜も渋滞する。今までの渋滞の常識が通じない。
ようやく大津に着いたのは、日付が代わって午前1時。電車はないので、思い切ってタクシーで家に帰った。案外安かったのが救いである。
こんなツアーは僕も初めてだが、旅行社も初めて。まぁ、色々経路を工夫して間に合わそうとしたり、途中で状況説明も丁寧だった。さすがに最後の岩屋からのフェリーは最終便に間に合わなかったので、明石海峡大橋のライトアップを見るナイトクルージングは実現しなかったが、予定通り祖谷峡のかずら橋を渡らせるなど、工程を完遂しよう、あわよくば日付が変わるまでに帰ろうとする努力というか、執念はすさまじかった。そんな対応のせいか、大きな不満はなく、ツアー客はおとなしく帰路に向かった。
記憶に残るツアーだった。
高速道路の無料化なんて、とんでもない。大反対である。
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