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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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昨夜、市内の小学生が新型インフルエンザに感染していることが判明し、10時過ぎに副校長から電話があって、今日から6日間休校という事であった。いつか来るとは思っていたが、一方では、うちには来ないだろうという根拠のない安心感があった。
それで、早朝から出勤し、登校してくる生徒にプリントを渡して帰した。しかし、テレビて知っている生徒が多く、登校してくる生徒は少なかった。中間試験前というの置き勉しているものが多いというのに。今日〆切のものが多いというのに、突然の休校。なんでも、早めにしておかねばならないという教訓、でも、期限を延ばしたので、懲りないか。登校した生徒も全く緊張感はない。
部長会で今後の対応。電話連絡が提案されたが、回線が2本しかないので難しい。そこで、文書を送付する事にした。費用は、どこからか捻出してもらう。そこが管理職の腕。
職員会議で今後の対応をし承認した後、全員で発送の準備。教職員が協力して緊急事態に対処する。いい時間だった。
その後も、回線の合間を縫って、電話連絡する先生、公衆電話から連絡する先生、携帯電話から連絡する先生、強制されてではなく自主的に動いていた。
うちの学校の先生はいい感じだった。

こうして、京都市内の高校は休校になったのだが、午前中に政府が対応の見直しを発表した。感染が広がっている地域では、学級閉鎖など規模を小さくする。これは大阪の橋下の意見に左右された結果。
内田樹先生のプログにあったが、金が命を上回っただけである。今だ感染は広がっているのに、なぜ緩和するのか。弱毒生というが、今冬の2次の流行が怖いために、今、徹底的な予防をしているのではなかったのか。先の事は分からないが、もし、冬に再発生したら、スペイン風邪の再来になる。その時では遅い。
何かあると、すぐに「経済効果」とか「経済損失」とか、すべてを金に置き換えて考えようとする政治屋と似非学者と御用マスコミがいる。いろいろな屁理屈を付けるが、要するに、命より金が大切なのだ。
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人と話すわーくの2回目。正念場。なぜなら、ロールプレイが多くなり、生徒がやってくれるかどうかにかかっている。だから、授業の初めにお願いした。みんなが協力してくれないとこの授業は成立しないのでヨロシク、と。結果は、大大成功だった。
でも、最初の表情のワークは滑った。恥ずかしさをこらえて、教師が前でいろいろな顔をして見せるのだが、生徒は笑いもしてくれないし、当然やってくれない。ここで意地になっては授業は終わってしまう。スルッと次の展開に。
その展開が、最大の心配事。インプロのプログラムで、「イエス・アンド」。2人組になって、ジャンケンで負けた方が話題を提供して、相手がそれをポジティブに受け入れて、さらにアイデアを付け加える。これを2往復した後、「イエーイ」と言ってハイタッチする。これをローテーションで回していく。かなり恥ずかしいワークだ。でも、生徒を立たせて押し切った。はじめはぎこちなかったが、5回目6回目となると、だんだん動きが出てきた。ハイタッチをするペアも多くなった。
勢いに乗って、「ジブリッシュ」をする。これは訳の分からない出鱈目な言葉で自分の言いたいことを表現し、相手はフィーリングで受け止め、それをまたジブリッシュで返す、という荒技である。相手の気持ちを感じ取るトレーニング。訳が分からない中で、生徒はなんとかやってくれた。
気をよくして、「星と家」のワーク。まず、質問を一切受け付けないで、教師の指示に従って絵を書く。次に、同じ指示に対していろいろ質問をして絵を書く。狙いは、質問の大切さ。結構ウケていた。

後半は、質問についてレクチャーした後、インプロの「アドバンスとエクステンド」を用意していたが、じっくりアンゲームをすることにした。このあたりのプログラムの展開は臨機応変。ファシリテーターの腕の見せ所である。
4人組になり、話し手、聴き手、観察者の役割を決める。話し手はアンゲームのカードを選んで、その話題について話す。聴き手は、アクティブ・リスニングの技術を駆使しながら聴く。観察者は、評価カードに記入して評価する。1回3分で、役割を交代して4回する。時間があったので、今度は話し手1人に対して残りの3人が聴き手になって話を聴く。どのチームも盛り上がっていた。僕は机間巡視しながら、感想を述べて回る。
このアンゲームが大好評だったのだ。生徒は嬉々としてやってくれた。ふり返りシートを書いてもらいながら言った。「世の中では今の子どもはコミュニケーション能力がないと言うが、4回目にしてこれだけ話せたんだから、みんなには素晴らしいコミュニケーション能力がある。」これはリップサービスでなく、実感である。高校生も、うちの生徒もまだまだ捨てたもんじゃない。
舞姫チェック 第5段落

①「舞姫」を書いているトヨはエリスとの出会いを後悔している。○
 ★「なんらの悪因ぞ」、エリスとの交際が悪い結果をもたらす原因になった。
②エリスはトヨと交際するためにトヨの下宿にやってきた。(トヨにお礼を言うため)
③トヨは下宿で一日中音楽を聞いていた。(本を読んでいた)
④「一輪の名花を咲かせたり」とは、エリスが美しい花を持って来てくれたことである。(エリスのこと)
 ★僕が中学生のころ流行った「バラが咲いた」を思い出してしまう。
⑤トヨはエリスといきなり大人の関係になった。(幼ない関係)
⑥留学生はトヨが舞姫をナンパしていると官長にチクくった。○
 ★平たく言えばこういう表現になる。
⑦トヨを憎んでいた官長は慎重に調査した。(直ぐに公使館に報告した)
⑧トヨはクビになり、直ぐに帰国すれば旅費は出すが、ドイツに残留するなら一切の援助を断ち切ると言い渡された。○
⑨トヨは、返事を三日間待ってもらった。(一週間)
⑩トヨは、母の自筆の手紙と、母の死を知らせる親戚の手紙を、同時に受け取った。○
 ★当然、手紙を出した順は母→親戚であるが、当時は船便が少なかったため、ドイツに着くのは同時になる。
⑪トヨは、母の手紙を読んでニンマリした。(泣いた)
⑫この時、トヨとエリスはHな関係になっていた。(清らかな関係)
 ★⑤といい、出題者はこの手の質問が好きである。微妙な言い回しもポイント。
⑬エリス、十二才で舞姫になった。(十五才)
⑭エリスは、ハックスレンデル座のナンバー1である。(ビクトリア座、ナンバー2)
⑮舞姫は、舞台の華やかさとは反対に、ワーキングプアで、売春する者もいた。○
 ★少ない給料で過酷な労働を強いられるエリスはまさしくワーキングプアである。
⑯エリスが売春しなかったのは、おとなしい性格と強い意志を持った母のおかげである。 (父)
 ★卑しき限りなき業とは、体を売る仕事(?)である。
⑰トヨはエリスに読書や言葉や文字を教える、親子の関係になった。(師弟)
⑱トヨは、クビになった原因がエリスにあることをエリスに話した。(隠した)
 ★エリスの直感は鋭い。
⑲エリスは、トヨのクビにショックを受け、すぐに母に伝えた。(内緒にした)
 ★このあたり、エリスはトヨ自身を愛している。生徒の中からも、エリスっていい子やんという感想が洩れる。
⑳エリスの母は、金の切れ目が縁の切れ目と思っていた。○
 ★「余が学資を失ひしを知りて余を疎んぜんを恐れてなり」とある。
21この時、トヨとエリスは男と女の関係になった。○
 ★「離れ難き仲」とは男女の一線を超えた関係である。この時、ようやく(?)肉体関係を持つ。生徒の声もヒソヒソ声になる。
22トヨはこの時初めてエリスに愛を感じた。(初めて見た時から)
 ★ここで、トヨはエリスに一目惚れしたとはっきり書いている。
23トヨは、自分のために泣いてくれるエリスの乱れた髪の美しさに、恍惚となり欲情を抑えられなかった。○
 ★「欲情を抑えられなくなった」とは文学的表現である。
24トヨは、帰国してエリスと別れたことを後悔する生活をするか、ドイツに残って生活費も得られない生活するか、究極の選択を迫られた。(学問ができない、学資)
25東京にいる、山県大臣の秘書である親友の相沢鎌吉が、新聞社の配達員の仕事を紹介してくれた。(天方、謙吉、通信員)
 ★「謙」と「鎌」の誤記は芸が細かいと生徒にほめてもらえた。
26エリスが母親を説得して、トヨの下宿で同棲するようになった。(エリスの家)
 ★金の亡者をどのように説得したのか分からないが、エリスはすっかり善人になっている。愛の力か。
27二人は貧しく苦しい生活をしていた。(楽しい)
28トヨは、喫茶店でドイツの新聞を読み、翻訳して日本の新聞社に記事を送った。○
29昼過ぎには練習が終わったエリスが喫茶店により、二人で手をつないで帰った。○
30トヨは、政治や文学や美術の記事を書き、雑学には強くなった。○
31大学に行くこともなくなり、学問ができなくなったことを強く後悔している。○
 ★この4問はすべて○にした。時間の都合でカットする部分なので、あらすじを示す意味でも。ただ、31は学問大好きトヨのポイントになる。

5回目になると、生徒も馴れてきて、楽しんでやってくれる。
新型インフルエンザで世の中は大変なことになっている。
できるだけ冷静にしていようと思うのだが、ニュースを見ていると落ち着かなくなる。煽る、煽る。
昨日の「サキヨミ」は特に凄かった。
夜の10時過ぎ、大阪の中心街からの中継。レポーターのアナウンサーはしっかりマスクをしている。そして、道行く人がマスクをしていないことをスタジオと一緒になってなじっているような雰囲気。おまえら、警戒心がないのか!とでも言わんばかりに。
極めつけは、「高校生の姿が一人も見当たりません。外出禁止令が出ているのでしょうか」。
オイオイ、日曜日の10時過ぎ、大阪の街中を歩いている高校生の方が異常ではないのか。しかも、一目見て高校生と分かる服装で歩いているか?こいつらの想像力はどうなっているのか。社会的正義の恐ろしさ、独善さを改めて見せてもらった。
新型インフルエンザの感染は怖いが、マスコミは感染はもっともっと怖い。
今日はあいにくの雨。こんな日は、中間試験の問題を作る。
3年の現代文の『舞姫』。過去のデータを見てみると、よくこれだけテストをしたものだと思う。問うところは決まってくる。そう多くない。しかし、今回は頑張って新しいパターンを模索する。普通クラスにはやや易し目の問題を作ったつもりだが、実際はどうだろう。問題数は多い。進学クラスは第2~4段落を中略しながら一挙に提示して、記述の関連を問う問題を増やした。これは、遠く離れた箇所からも答えを引っ張って来なければならないので難しい。その分記述問題は分量を減らした。去年、生徒をみくびったのか、平均が70点を越えてしまった。今度の学校の生徒の出来はいかん。
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