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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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うち学校は二期制なので、今日が最後の授業です。
1時間は2年生の現代文。
図解の授業ですが、
図解をしようとすれば、基本的な発想を教えなければ、
生徒にはチンプンカンプン。
そこをいい加減にしてしまったので、
生徒は恐らくわかってなかったと思います。
ここ4~5年で自覚しているのですが、
独りよがりです。
これを独りよがりに終わらせないためには、
僕の意図を深謀を表に出して説明し、
ここまで考えれば、
ここまで到達できる。
これから生き抜く日本人として、
必要なスキルが必要です。
しかし、今の高校、特に京都府の教育は
原始時代の脳味噌しかない人間が、
あれこれ干渉してくるので、
ターイヘンで~す。
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いきなり、この小説を書こうか書くまいかという、筆者の逡巡から始まる。かなり奇をてらった大胆な手法である。この奇襲は、かなりのレベルの小説でなければ成功しない。そしてこの小説は、遥かそのレベルを越えていた。面倒くさがりの私が二度も読んだほどだ。
 「アサッテの人」である叔父は、エレベーター管理会社に勤めるの平凡なサラリーマンである。失踪したのは平凡とは言い難いが、その理由が愛妻を亡くしたという有り勝ちな理由である。甥である僕は廃墟と化した叔父のアパートに叔父を探しに行く。そこで見つけたものは、本の山の中にあった叔父と愛妻の日記であった。
 愛妻の日記によると、叔父は日常会話の中で、何の脈絡もなく突然「ポンパ!」と叫ぶ。嵩じると、「ボンパる」「ポンパれ」「ポンパに属している」「ポンパ的な」などと、バリエーション豊かに「ポンパ」を連発する。「ポンパ」だけでなく、他にも「チリパッパ」「タポンテュー」「ホエミャウ」などを会話の間に挿入する。これらの言葉は、世界中のどんな辞書をひもといても出て来ない、意味不明の言葉である。
 この言葉の意味を解明する人物がいる。叔父が監視するエレベーター内のモニターにしばしば登場する「チューリップ男」と叔父が命名した中年の冴えない会社員である。彼は一人でエレベーターに乗る時、両手を頭の上に広げてチューリップの形を作ったり、コサックダンスを踊り出したり、ズボンを下げて下半身を露出してみたりする。それでいて、顔見知り女の子と乗り合わせた時は、「いい定食屋があるんだけど一緒にどう」という感じで昼食に誘う常識人である。
 つまり、彼らが試みようとしているのは、例えば、五・七・五の定律俳句に対する、尾崎放哉や種田山頭火のような自由律俳句ではなく、字余りの俳句のようなものである。息苦しい平凡な日常を完全に破壊するのでなく、むしろ日常の凡庸さを必要以上に意識して背負い込み、日常の通念とは圧倒的に無関係な言葉を発することで、そこに小さな風穴を開けて、深呼吸をするのである。「アノヨ」までは行かず「アサッテ」へワープするのである。この時代、「ポンパ!」と叫びたくなる人は多いのではないか。少なくとも僕もその一人だ。時代の空気を、大上段から振りかぶるのではなく、人の心の底から見事に抉り取った小説である。
 そして、「アサッテの人」である叔父は、小説の最後まで登場しない。
僕のホームページ「教育の職人」の掲示板に、都立高校の1年生から書き込みがあった。
内容は、「国語が苦手であったが、僕のホームページを見て、文章の読み方など勉強して古典も現代文も平均+10点は取れるようになった」
というものでした。
感謝されましたが、感謝したいのは僕の方です。
ホームページを見て勉強しただけで10点も上がるなんて、すごいです。
役に立っているのだなぁと実感しました。
調子に乗って言わせてもらうと、
実際僕の授業を受けている生徒はもっと点数が上がるのではないか。
ナンテネ。
でも、2年の現代文のテストは「こころ」だけだったのですが、
引用文だけで、B4版で4枚あったのですが、
なんと平均点は73点。
問題は決して易しくはなかったのですが、
生徒がそれだけ勉強してくれた。
そして、僕の教え方がよかった。
ナンテネ。
京都文教大学の学長の鑢(たたら)先生を囲んでの常照会。
何と贅沢な会でしょう。
鑢先生は、いつも黙って座っていらっしゃる。
偉大なる中空。
メンバーが互いの話に共鳴しないながら、話を繋いでいく。
そう、ペーシック・エンカウンターグループです。
メンバーは、研究会のOBやOG、現役の先生もいる。多士済々。
中には、3時間、一言も発せずに座っている人もいる。
それもあり。
そんな雰囲気の研究会です。
何を研究しているのか?と問われると答えに窮してしまう。
でも、言えることは、そこに行くと心が安らぐことです。
今回は、終了後、忘年会に繰り出しました。
野矢茂樹の評論で、平明な言葉で書いてあるが、内容は実に哲学的、
であって論理がしっかりしてあるからいい教材です。
しかし、これを教師が一方的に説明して、生徒が聞いているだけで理解するには難しい。
そこで、まず、各自3~5分で自分の考えをまとめ、
2人組になって1分間で説明し合う。
その後、4人組になってペア同士で説明し合う。
そして、うまく説明できた人に、前に出てきて説明してもらう。
いい説明をしてくれました。
前の時間に時間切れになったので、一晩じっくり考えて来てくれました。
そういう探究心が嬉しいです。
生徒も生徒の説明を熱心に聞き入ってくれ、分からない所は質問もしてくれました。
その後、ぼくが説明をしたのですが、先生になった生徒はよく分かったと言っていました。
自分で考えたものが一番理解できる、
当然のことですが、そういう機会や仕組みをもっと作っていかなければならないことを学びました。
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