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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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かねてから参加したかった、
ファシリテーション協会関西支部の定例会に「見学」に行った。
そんなに多くないだろうと思っていたら、数十人は集まっていた。
しかも、この系の研究会には珍しく、男性が多い。
年齢はマチマチ。まさに、老若男女という感じ。
服装はラフな感じ。
こんな描写で、雰囲気はわかってもらえるだろうか。
見学といっても、実際に研修に参加できる。
アイスブレイク体験と、街づくりプロジェクト体験の2つのコースがあり、後者に参加した。
実際にスタッフが請け負ったプロジェクトを、参加者も組み立ててみる。
5~6人のグループで作業するわけだが、その勢いは凄いの一言。
いきなり、模造紙に書き出す人がいる。これが、噂のファシリテーション・グラフィックか。
アイデアはボンボンでる。それが、模造紙の上に「見える化」していく。
メンバーの意見が実にうまく反映される。
それを見ながら、行きつ戻りつしながら、意見が集約されていく。
さすが、ファシリテーターの集まりである。
阿吽の呼吸というか、互いの意見を尊重仕合いながらも、自分の意見を積み上げていく。
久しぶりに充実した話し合いを体験できた。
これが、ファシリテーションなのか。
素晴らしい。
ぜひ、このスキルを身につけて、授業で、
そして、頭の固い、意欲に乏しい教師の会議で、
実践していきたいものだ。


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「ミロのビーナス」は、両腕を喪失したことによって魅惑的になった。
見る人が自分の理想の腕を想像するからである。
それは当然、すべての人にとって現実のどんな腕より美しい。
だから、どんな復元案も受け入れられない。
そして、話題は「なぜ喪失したのか」から、「何を喪失したのか」に移る。
手は、自分と外部とを繋ぐものである。
他者との関係性の構築する、人間存在の根幹をなすものである。
これだけのことを、詩人の感受性で語ったのがこの評論である。
定番教材の1つであるが、実に単純明解である。
「I was born」はすれ違いの散文詩である。
僕は、寺の境内で妊娠した「白い」女性とすれ違う。
なぜ「白い」のか。
幽霊のイメージ、僕を産んで死んだ母とイメージとダブらせる伏線である。
僕の最初の興味は、生まれ出てくることの不思議だった。
それが飛躍して英語の文法の問題になる。
正確に訳すと、「生まれさせられる」「自分の意思でない」と言った。
その言葉を父は子どもの親に対する抗議だと解釈する。
考えた挙げ句、蜻蛉の話をする。
僕にとっては意外な話である。
そして、最後に、ぼんやりと一致する。
蜻蛉→母→白い女。
女の「白さ」は、彼女の腹を息苦しくふさいでいた胎児の色である。
「永訣の朝」のポイントは3つある。
1つ目は、「ああとし子」である。
なぜ、賢治は詠嘆したのか。
それは、とし子の真意に気づいたからである。
(あめゆじゅとてちてけんじゃ)
とし子が賢治に雨雪を頼んだ。
最初は熱で苦しいから自分のために頼んだと思っていた。
ところが、妹のために何かをしてやりたいと願う賢治のために頼んだと分かった。
そして、賢治は「ありがとう」と感謝し、「わたくしもまっすぐに生きていくから」と誓う。
2つ目は、(Ora orade shitori egumo)である。
他のとし子の言葉とは違って、ローマ字になっている。
しかも、字下げになっていない。
なぜか。
それは、賢治には想定外の言葉だったからである。
賢治は、いつまでもとし子といたかった。
それが、一人で死んでいくと言う。
次の行で、「ほんとうに」を加えて「もうけふおまへはわかれてしまう」と繰り返して確認する。
3つ目は、(おらのことばかりでくるしまなぁよにうまれてくる)である。
つまり、今度生まれてくるなら、人のために苦しみたいと言ったのだ。
その言葉以降、賢治は、「おまへとみんなとに」と、とし子だけでなく、人のために生きていくことを誓う。
ここに、賢治の生き方は確定するのである。
国公立の2次試験の指導をしている。
担当している生徒の希望している大学が京都大学である。
わが校としては珍しい、というより合格すれば初になるかもしれない。
そして、長い教師生活の中でも、京大の入試の指導をしたのは初めてである。
京大の試験問題は難しいのか。確かに、数学や英語なんかは難しいだろう。国語は複雑である。
もちろん問題文は平易ではない。記号で答える問題はなく、すべて記述である。記述といっても、抜き出せとか、当てはまる後を入れよとかいう問題ではなく、説明問題である。しかも、字数は指定されておらず、四角で囲われた解答欄の大きさに応じて答えていく。
複雑といったのは、何をどこまで答えるかということである。
ベースは文中の語を組み合わせて答えを作るのだが、それだけでは不十分である。何かを補わなければならない。その何かが何であるか、それを判断するのが難しいのである。
赤本の解答解説を見ながら、生徒の解答を添削する。その赤本の答えも、出題者が作ったものでなく、予備校の講師かが誰かが作ったもので、それが正解でをあるかどうか分からない。
しかも厄介なことは、恐らく採点は複数の人が短時間の内ですることになるから、一定の採点基準はあるのだろうが、曖昧になることは否めない。部分点を与える時は微妙な案配になる。
当然のことながら、単に答えるだけではいけない。採点者が読みやすいように解答を書かなければならない。もっともそれは、コミュニケーションの基本であるが、そうした点にまで配慮しながら解答しなければならないのが受験生の宿命である。
合格してくれればいいのだが。可能性はある。
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