教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
G年次が来なくなって、S年次に10人余りの授業になった。今日のクラスはあと3日、6時間である。おとなしいクラスで、まじめなのだが活気がない。やる気が伝わってこない。このクラスをいかに動かすか、引退前の最後の仕事だ。生徒丸投げでは動かないし、教師主導は避けたい。そこで三島の「美神」をすることにした。不思議な小説で、幾通りににも考えられる。対話するには絶好の教材だ。ただ、どのように展開していくのかが問題だ。今日は音読を聞いた後、初発の感想を書かせ、それを発表させながら確認の問いをする。大きなテーマについていきなり質問して、理由に対してさらに疑問を投げかける。対話である。根がまじめな生徒なので真剣に考えてくれる。時間がたつにつれて深堀ができるようになった気がする。これこそ国語の授業である。久しぶりに会心の授業だった。
PR
この記事にコメントする