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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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第6段落。

エリスの妊娠を知ってふさぎ込む豊太郎。
この男には性に関する基本的な知識すらないのか。あるいは野獣なのか。
子供ができるぐらい、わかるだろうが。
豊太郎の不興な顔をみるエリスは不憫。
それでも、大臣に会いに行くと思って、無理して起き上がって、母親以上の気づかい。健気だ。
しかし、流石エリス、女の直感で、見捨てられるのではないかと思う。
返す刀で、妊娠を武器に引き止め作戦を開始する。
エリスも必死。
大臣でなく友達に会いに行くという豊太郎の言葉を信じる生徒は、一人もいなかった。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm
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第6段から突入。

いよいよ「舞姫」の後半戦に入る。
情景描写から始まる。
「明治21年の冬」と、初めて具体的な時間が出てくる。
それまでは豊太郎が何歳だとか、何年たったとかいう相対的な時間だけ。
この年から起算するとすべての年号がわかる。
これは計算された仕掛けなのだろうか。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm
まだ、第5段落、今日でおしまい。

豊太郎とエリスの愛の生活(美しくも淫靡な言葉)。
豊太郎は新聞社の通信員の仕事をして、
民間学=雑学には強くなった。
しかし、しかしである。二度も「我が学問は荒みぬ」と書いた。
やはり、学問は捨てきれないのだ。

とここまで授業して、再び「トヨの中の5つのこころ」、エゴグラムをする。
自我に目覚め、エリスと交際を初めた豊太郎は、
CPは下がりNPは上がる、
ACは下がりFCは上がる。
そして、Aも下がる。
エゴグラムは、同じ人間でも時と場合によっては変化する。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm
第5段落。

豊太郎はとうとうエリスとの一線を越えてしまった。

帰国か残留か、
人生の一大事の時に何故?

初めから好きだった。
自分の不幸を泣いてくれた。
母を失った深い悲しみで恍惚としていた。

そう言えば、エリスと出会った時も
古い教会の前で、恍惚としていた。
豊太郎が恍惚としている時、エリスとの関係が展開していくのか。

この時のエリスの涙は、さすがの僕も疑わない。
今の豊太郎は金づるではない。
愛情以外、豊太郎に惹かれるものはない。

それにしても、豊太郎が帰国か残留かで悩んでいたのは、
エリスではなく、学問である。
帰国すれば学問は達成できず、残留すれば学費を得る手段がない。

とりあえず、エリスと貧しいけれども楽しい生活を送る。
母と東京で暮らした3年間以来の、束の間の幸せである。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm
第5段落。
今日は大盛り上がり。

Q5 母の手紙の内容は?
2年後に読んでも涙が止まらない母の手紙の内容とは何か。

母の死期が近いとか
私にかまわず仕事に専念しろとか
頑張って出世して帰国してほしいとか
官長に反抗してはいけないとか
エリスと別れろとか 
ありきたりのことでは、その時は泣けても、2年後までは泣けない。

これはズバリ!自殺しかない。
豊太郎が免官になり、出世できなくなった。
これでは死んだ夫や太田家のご先祖様に申し訳ない。
こんな子に育てたのは私の責任。
死んでお詫びを。

これは応える。
母を殺したのは俺の責任だ。

ところで、母は免官を知っていたのか?
日本の官報に出ていたなら知っていた。
実際、相沢は官報で豊太郎の免官を知った。

生徒は必死で考えてくれた。
25分間、喧々諤々の大議論。
生徒も、教師も、満足の授業でした。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm
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