教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
3つ目の質問の焦点。これが問題だ。
以降の展開は次のようになる。
さて、どこを質問の焦点にするか。
「恐ろしい笑い」や「嘲りと陶酔」にすると、裏切られるところまで考えが行かない。「個人的な秘密」にしても同様である。
「裏切りおったな」がよさそうに思ったが、像の高さが3㎝伸びたことが前提になる。
そこで考えたのが、「ちょうど、2.17mです」だ。これだと、高さが2.14mである可能性も残しているので、質問のバリエーションは大いに広がる。
実際にここまで考えなければ、「質問づくり」の授業は薄っぺらなものになる。
生徒の考えた質問は次の通り。
番号 レベル 質問
1 R博士とアフロディテ像と以外知らない秘密とは。
2 R博士はアフロディテ像を何mだと思っていたのか。
3 最初に「何mだ」と聞いた時のR博士の心情は。
4 なぜR博士はN博士に2回も測らせたのか。
5 1 二度測っても2.17mと告げられて時のR博士の心情を述べよ。
6 R博士が青ざめて叫んだのはなぜか。
7 R博士の恐ろしい顔を図示せよ。
8 「ちょうど2.17mです」と言った時のN博士の心情を述べよ。
9 Nが恐怖に打たれたのはなぜか。
10 測られている時のアフロディテ像の気持ちは。
11 アフロディテ像を測ったのは誰か。
12 N博士が測定した時点で像の高さは何mだったのか。
13 1 本当に2.17mなのか。
14 像の測り方は同じか。
15 なぜR博士は像の高さを測り間違えたのか。
16 1 R博士はなぜ2.17mであるという嘘をついたのか。
17 4 なぜアフロディテ像は3㎝伸びていたのか。
18 4 アフロディテ像は身長が伸びた、それとももとから。
19 2 なぜ2.17mという中途半端な高さなのか。
20 4 由紀夫は何を伝えたかったか。
当然、本当の高さを問う質問は出る。
R博士の心情だけでなく、N博士の心情まで質問している。
20のようにずばり主題を突いた秀逸な質問も生まれた。
板書は次の通り。
1.R博士の故意の過ち
・実際=二・一四メートル
・公表=二・一七メートル
・像の高さ三センチ多く公表した。
↓
・彼女との秘密
2.嘲りと陶酔
・嘲り=多くの学者が自測せず、R博士の著書を引用したから。
・陶酔=彼女との秘密が守られたから。
↓
・恐ろしい笑い
・真実を曲げて秘密を守りきった満足
3.N博士が実測する。
・「ちょうど二・一七メートルです」
4.R博士の反応
・蒼ざめて、頬が引きつる。
・錯乱する。
・怨嗟の目で見つめる。
・「裏切りおったな」
・二人の秘密を破った。
5.N博士の反応
・故しれぬ恐怖に打たれる。
・アフロディテ像が三㎝成長した。
・R博士の錯乱のほうが信じやすい。
・R博士が妄想を抱いている。
6.R博士の死
・異教徒
・恐ろしい死に顔
以降の展開は次のようになる。
R博士は、N博士に命じて、他の研究者の著書の、像の高さの部分だけを読ませる。どの著書にも、R博士の著書と同様に2.17mと記されていた。それを聞いてR博士は、「いいしれぬ嘲りと陶酔の表情」をして、「恐ろしい笑い」を笑った。なぜなら、「アフロディテの魅惑の虜」になった博士は、「彼女と個人的な秘密」を分かちたくなり、実際は2.14mだった像の高さを3㎝多く2.17mと公表すたという「自ら好んで犯した過ち」を打ち明ける。他の研究者は、R博士の公表を鵜呑みにしていたことを嘲り、秘密を守り通せたことに陶酔して、恐ろしい笑いを笑ったのである。そして、N博士に命じて、測り方まで指示して像の高さを測らせる。ところが、N博士の答えは「ちょうど二・一七メートルです。」だった。R博士は、蒼ざめて、はや頬が引きつり、錯乱し、怨嗟の目で像を見ながら、「裏切りおったな。」と言って息を引き取る。N博士は、「R博士が真実を語ったとすれば、像はおのずから3㎝だけ育ったのである」から、故しらぬ恐怖に打たれるが、R博士が死を直前にして錯乱して嘘を言ったと解釈して安堵する。そして、異教徒として死んだR博士のために祈った。
「恐ろしい笑い」や「嘲りと陶酔」にすると、裏切られるところまで考えが行かない。「個人的な秘密」にしても同様である。
「裏切りおったな」がよさそうに思ったが、像の高さが3㎝伸びたことが前提になる。
そこで考えたのが、「ちょうど、2.17mです」だ。これだと、高さが2.14mである可能性も残しているので、質問のバリエーションは大いに広がる。
実際にここまで考えなければ、「質問づくり」の授業は薄っぺらなものになる。
生徒の考えた質問は次の通り。
番号 レベル 質問
1 R博士とアフロディテ像と以外知らない秘密とは。
2 R博士はアフロディテ像を何mだと思っていたのか。
3 最初に「何mだ」と聞いた時のR博士の心情は。
4 なぜR博士はN博士に2回も測らせたのか。
5 1 二度測っても2.17mと告げられて時のR博士の心情を述べよ。
6 R博士が青ざめて叫んだのはなぜか。
7 R博士の恐ろしい顔を図示せよ。
8 「ちょうど2.17mです」と言った時のN博士の心情を述べよ。
9 Nが恐怖に打たれたのはなぜか。
10 測られている時のアフロディテ像の気持ちは。
11 アフロディテ像を測ったのは誰か。
12 N博士が測定した時点で像の高さは何mだったのか。
13 1 本当に2.17mなのか。
14 像の測り方は同じか。
15 なぜR博士は像の高さを測り間違えたのか。
16 1 R博士はなぜ2.17mであるという嘘をついたのか。
17 4 なぜアフロディテ像は3㎝伸びていたのか。
18 4 アフロディテ像は身長が伸びた、それとももとから。
19 2 なぜ2.17mという中途半端な高さなのか。
20 4 由紀夫は何を伝えたかったか。
当然、本当の高さを問う質問は出る。
R博士の心情だけでなく、N博士の心情まで質問している。
20のようにずばり主題を突いた秀逸な質問も生まれた。
板書は次の通り。
1.R博士の故意の過ち
・実際=二・一四メートル
・公表=二・一七メートル
・像の高さ三センチ多く公表した。
↓
・彼女との秘密
2.嘲りと陶酔
・嘲り=多くの学者が自測せず、R博士の著書を引用したから。
・陶酔=彼女との秘密が守られたから。
↓
・恐ろしい笑い
・真実を曲げて秘密を守りきった満足
3.N博士が実測する。
・「ちょうど二・一七メートルです」
4.R博士の反応
・蒼ざめて、頬が引きつる。
・錯乱する。
・怨嗟の目で見つめる。
・「裏切りおったな」
・二人の秘密を破った。
5.N博士の反応
・故しれぬ恐怖に打たれる。
・アフロディテ像が三㎝成長した。
・R博士の錯乱のほうが信じやすい。
・R博士が妄想を抱いている。
6.R博士の死
・異教徒
・恐ろしい死に顔
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