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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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教育ジャーナリストの品川裕香さんの講演会に、大学院の授業をさぼって行ってきた。「特別ではない特別支援教育の実践」という演題であったが、特別支援だけではなく、最近悩んでいた授業について示唆を得られた。
いきなり、教育の目的は何かと問われた。次に、それを達成する米にはどうすればいいか。そして、その戦略を持っているかと問われた。2つ目までは答えられるが、3つ目が詰まってしまう。それが、教育界の問題だ。企業なら、戦略がなければ利益をあげられない。リサーチをして、プランを立てて、実行して、見直す。
生徒はいずれ社会に出ていく。その時に困らない力を付けること。発達障害を持っているからといって特別扱いしていては、社会に出てから通用しない。だから、普通に扱えというのではない。障害を持った生徒のニーズに応じた教育をすること。そうすれば、必ず伸びる。また、特別扱いするクラスでは、差異による上下関係が発生し、いじめが生じやすくなる。いじめが発生すると、被害者と加害者が次々入れ代わるために、すべての生徒にとって安全で安心な場ではなくなる。
公平で公正なクラストは、誰にでも同じ機会が与えられ、各自のニーズに応じた対応が受けられるクラス。そのためには、クラスの生徒の実態に応じたメタルールが必要になる。いいことはいい、ダメなことはダメと徹底して教える。それは障害の有無に関わらない。それと同時に、基礎体力・基礎学力・モニタリング・自己コントロール、自己決定・責任感・社会貢献の機会を与える。
モニタリングと自己コントロールするには、自己理解を深め、使用できる語彙を増やし、自分の感情を言語化し、自分の感情をコントロールする力を育てる。これは国語の問題でもある。
とはいっても、聞きながら、そんなの無理と思ってしまう。聞きながら想定したのは、発達障害を持つ生徒だけでなく、それに似た症状を呈する多くの生徒達。多動であったり、注意欠陥であったり、コミュニケーション不善であったり。そんな生徒達一人一人のニーズに応じた教育というのは、言うは易いが行うは難い。でも、それが教師の仕事だといわれればその通りなのだ。だったら、雑用を減らせと言い訳してしまう。それも一方ではいいながら、本務の方が気になる。どうすればいいか。やるしかないのだが。
多くの示唆を与えられたエネルギッシュな講演であった。
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