忍者ブログ
教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
[115]  [114]  [113]  [112]  [111]  [110]  [109]  [108]  [107]  [106]  [105

太田豊太郎と森鴎外を異同を考え、「舞姫」執筆の意図に迫るダイナミックな授業。
実妹の小金井喜美子の文章を読んで、エリスが実在した共学の事実を知る。
しかし、実在のエリスは鴎外を追って来日するぐらいだから、妊娠も発狂もしていない。
しかも、母親は死んでおらず、エリスを追い返すために獅子奮迅の大活躍。

エリスを追い返した直後に、政略結婚をさせられる。
そして、結婚後に「舞姫」を発表。
そして、離婚している。
ということは、「舞姫」は離婚するために書いたのか?母への当てつけか?
話が低次元になってしまう。
母への恨みつらみを書くなら、母親が生きていて、エリスとの仲を引き裂く方が効果的。

それに、相沢への人知れぬ恨みも気になる。
相沢個人に怨嗟をぶつけても何の効果もないことぐらい、鴎外はわかっている。
とするなら、相沢個人でなく、相沢に代表される、出世を第一とする国家官僚システムへの抗議ではないか。

実際、鴎外は自分の墓に「大正」という年号を刻ませなかったし、
子どもには、オットーだの、フリッツだの、アンヌだの、西洋人の名前を付けている。
つまり、鴎外は大の日本嫌いだったのだ。

エリスを妊娠させ発狂させ捨てたように誇張して書いたのも、出世が愛をいかに凌辱するかを描くためではなかったか。

「舞姫」いいですね。
鴎外、気骨がありますね。
さすが、面食いです。

授業の詳細は、http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/maihime03.htm

 


PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
MAIL
URL
コメント
PASS   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カウンター
リンク
プロフィール
HN:
のぶさん
性別:
男性
自己紹介:
高校の国語の教師
上級教育カウンセラー
産業カウンセラー
キャリア・コンサルタント
ブログ内検索
material by:=ポカポカ色=
忍者ブログ [PR]