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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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画本を積み上げてその上に檸檬を置く。
これが第一のアイディア。
すべての善いもの美しいものである檸檬が、
えたいの知れない不吉な塊の象徴である画本を吸収して、消滅させる。
これでスッキリ解決。
と思いきや、その檸檬が爆弾になって丸善を爆破するという恐ろしい想像をする。
これらは何なんだ。
この想像は建設的なのか、破壊的なのか。
それは、その後、梶井が「奇体な看板画」で彩られた京極を下ることでわかる。
「奇体な看板画」は、「花火の絵」同様、無気力な私に媚びてくる、みすぼらしくて美しいものだ。
つまり、梶井は、再び、えたいの知れない不吉な塊の中に自ら戻って行ったのではないか。
破壊したのは丸善ではなく、檸檬だったのだ。
梶井を梶井たらしめているもの、それが「えたいの知れない不吉な塊」であって、
これは消えてはいけないものだったのだ。
ちょうど、肺尖カタルの熱を自慢するように。
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