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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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中1の次女が、大手の塾に行っているのだが、今までは英数しか受けていなかったが、3月から国語も加えることにした。国語は学校の試験は暗記になってしまい、力がつかないと判断したからだ。
で、今度は、理社のお誘いがあった。難関高校の合格者の平均と不合格者の平均の差で、最も大きいのが理社であるというグラフを根拠にした勧誘である。確かにデータ的にはそうである。かくして、5教科すべて塾に行くことになる。確かにこの塾は、多くの受講生を抱えているので、入試のデータとノウハウは豊富である。もっとも効率の良いテキストや方法で教えていくのだろう。そうして、多くの子どもが難関校に入っていく。
が、その難関校の中でもトップの高校の先生に聞くと、その学校の生徒のほとんどが高校に入っても塾通いをしている。それは、より高度な内容を学ぶためではなく、自分で勉強できない体になっているからだという。つまり、塾漬け、麻薬と一緒である。何から何まで教えてもらう。与えられた膨大な課題を課題をこなしていくことには長けているが、自分で考えて勉強する力は削ぎ落とされているのだ。
振り返ってみれば、僕も小学校6年では塾に行っていたが、地元の公立中学に入ってからは塾に行っていない。社会が好きだったので、自分で参考書などを読んでまとめたりしていた。問題集や参考書も数が少なかったので、「中1コース」の付録なんかを利用していたことを思い出す。自分で自分なりの学習法を考えて実行していたのだ。
こうした学習法は今になっても生きている。多くの人も同じ体験をしていたのではないだろうか。
情報化社会になって、ある物事を達成するのに必要な情報が整い、マニュアルが確立して、それに従えば最短距離で目的地に到達できるようになった。でも、その代わりに失ったものは、とてつもなく大きいのではないだろうか。
もっとも、本来なら難関校に入れないような子どもが入るためには、こうしたシステムが必要だろう。地アタマのよい子どもはこんなことをしなくても入れる。機会の平等という観点からすれば(塾費が賄えるかどうかの平等はさておいて)、公平な競争と言えるのか。
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地アタマ
塾に行かせるのはやはり大変そうですね。
難関高校、難関大学への進学を考えれば、そうせざるをえないシステムになっているんでしょうか。
将来塾に行かせる経済的負担や送迎の労力、また家族間のコミュニケーション時間の損失などを考えると、できれば塾通いは避けて通りたい、と誰しも考えると思うのですが、うちでは、3歳までに集中して地アタマを鍛えることにしました。
日本の「三つ子の魂百まで」、アメリカのZero to Three(世界的に有名な医師や科学者が妊娠中から3歳までの子供の発達に関する研究・発表を行うアメリカの非営利国家機構)の考え方を取り入れ、家庭保育園の教材を購入し実践しました。
私も妻も塾に行ったことがないので、子どもにも行かせたくありません。
娘は現在小1で、内容が簡単なのでまだまだ塾は必要としませんが、中学・高校になり、教科ごとに内容が複雑になればやはり必要となるかもしれません。
長文失礼しました。
かんちゃん 2010/02/12(Fri)12:15:09 編集
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