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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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今回も、杉江修治先生の『協同学習入門』から。
キョウドウとキョウソウ、カタカナで書けば似ている。
しかし漢字で書けば、競争と協同、明らかに違う、というより正反対のものである。
競争とは、一人が目標に達すればそこでおしまい。他のメンバーは目標にたどり着くことができない。協同とは、メンバー全員が目標を達成することを目指す。
競争に積極的に参加する人は、勝てる見込みのある人である。最初から勝てない勝負には頑張ろうとする意欲が沸いてこない。一生懸命やって負けるのはかっこ悪い。それならいっそ、最初から努力しないほうが傷つかなくてすむ。傷つくことが最大の不幸であり、傷つけることは最大の悪であると信じ込んでいる現代人なら、まして子どもならそう考える方が自然だ。競争というものは、勝者は一人で、他の者はすべて敗者になるのだから、多くの人か努力することを忌避するのは当然だ。
ならば、勝てないから競争をやめて協同する、というのも違う。未熟な者同志が助け合うというソフトな協同もあるし、ライバル同士が鎬を削って鍛えあうという協同もある。大切なことは、共に成長することであって、協同するとか競争するとかいうのは、手段であって目標ではない。
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杉江修治先生の『協同学習入門』を読みながらのコメントです。
バス(Bass,B.M.1962)によると、
グループワークによって形成される集団には2種類ある。
1つは「人間関係志向集団」、もう一つは「課題解決志向集団」である。
前者は、仲良し関係で結ばれることを目標とした集団である。後者は、課題をよりよく達成することを目的とした集団である。
学校現場で言えば、前者が学級活動で目指す集団、後者が授業で目指す集団といえる。
仲良し集団を維持するためには、厳しい鍛え会いという雰囲気は回避されます。
仲良し関係が出来上がれば、課題解決行動が促進されるわけでもない。
たしかに、集団を扱い、集団として活動するという点では共通している。
しかし、その差異をしっかり踏まえておかなければ、どっちつかずの中途半端な活動しかできない。
22年度も3年の総合的な学習の時間の「実践的表現講座」を担当することになりました。水曜の午後2時間連続の半期の授業です。
今年は担任でもなく、去年全く教えなかった学年なので、どんなメンバーがいるのか未知の世界でした。それだけに、期待より不安の方が大きかった。でも、蓋を開けてみるとみんな意欲的でした。
今日は、自己紹介の準備のわーく。まず、フリップ・スピーチで、名前とニックネームと、この授業を選択した理由を紙に書いて、全員の前で発表させました。それで、簡単な自己紹介の導入と、生徒がこの授業に何を求めているかをリサーチしました。
次に、自己紹介の重要さを演技しながら説明しました。
そして、モデリングと自己開示を兼ねて、教師に対する一問一答をし、誠実に答えながら、質問と答えをウェビングを使って板書しました。
そして、生徒に、まず自分自身で自己紹介のためのウェビングをさせました。次に2人組になって、そのウェビングを見ながら、インタビューをしてより多くの自己紹介のネタを探させました。
最後に、その中から18個を選んで、自己紹介のメモを作らせました。
振り返りシートに感想を書かせましたが、概ね好評でした。
来週の授業は何をしようか、考えるのが楽しみになってきました。
難敵(?)実践的表現講座。
今日は、満を持してのプログラム。
まずは、先々週、南山大学で仕入れた「爆発物処理班ゲーム」を改良した「月面軟着陸ゲーム」。
輪ゴムに紐を結びつけて何かで引っ張って紙コップをはさみ、もう一つの伏せた紙コップの上に乗せるというゲーム。はさむ紙コップをロケット、伏せた紙コップをクレーターに見なす。最初は無人ロケットで,クレーターも大きい。ロケットを回転させて着陸を繰り返す。次にクレーターを小さくして試行する。そして、ラストステージは、マジックを入れて有人ロケットにして試行する。これは難しい。3チームでやったが、成功したのは1チームの1回だけ。それでも延々30分、やり続けた。休憩時間、「疲れた。こんな集中したのは最近なかった」と感想が聞かれた。大成功ということでしょう。
2時間目は、社長ゲーム。社長1人、部長2人、部下2~4人。社長の指令で同じカードを集めるというゲーム。ただ、互いの連絡は無言で、紙にメモしてする。これは会社でのメールに当たる。社長がいかに的確な指令を出すか、リーダーシップと、社内のコミュニケーションの質が問われる。こちらも盛り上がった。2チームが時間内に課題を完了した。
ということで、今回の2つのゲームは成功したといえるだろう。 
総合的な学習の時間の1つ、実践的表現講座といういかめしい名の授業を担当している。いわば、国語表現の焼き直しで、私は、例によってキャリア&コミュニケーションの授業をしている。この講座の生徒たちは、なかなか手強く、少々の教材ではこっちを向いてくれないので、毎時間が勝負である。
リアル人生ゲーム、貿易ゲーム、適性検査と来て、今日は「模擬店出店計画」である。人生について考え、自分の職業の適性を体験的に考え、適性検査までして、業界や職種も勉強して、さて今日は、自分の力をフルに発揮してプロジェクトに取り組むという、素晴らしい流れを考えていた。
でも、ある生徒が、やる前から「しょーもな」と言うので、思わず声を荒らげてしまった。でも、それで雰囲気が壊れず、生徒が課題に取り組んでくれたのは感謝しなければならない。やっているうちに、生徒も真剣になってきた。いろいろな案を出して、細かな部分まで考えてくれた。プレゼンも、色マジックで模造紙に書いたポスターを使って、しっかりやってくれた。最後には、全員で記念写真まで撮った。
感想を見ても、良いものが多かった。
今日の授業は、僕も勝ったし生徒も勝った。WinWinの良い授業だったと自画自賛しておこう。
詳細は、ホームページ「教育の職人」(http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/)を御覧ください。
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