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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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人と話すわーくの2回目。正念場。なぜなら、ロールプレイが多くなり、生徒がやってくれるかどうかにかかっている。だから、授業の初めにお願いした。みんなが協力してくれないとこの授業は成立しないのでヨロシク、と。結果は、大大成功だった。
でも、最初の表情のワークは滑った。恥ずかしさをこらえて、教師が前でいろいろな顔をして見せるのだが、生徒は笑いもしてくれないし、当然やってくれない。ここで意地になっては授業は終わってしまう。スルッと次の展開に。
その展開が、最大の心配事。インプロのプログラムで、「イエス・アンド」。2人組になって、ジャンケンで負けた方が話題を提供して、相手がそれをポジティブに受け入れて、さらにアイデアを付け加える。これを2往復した後、「イエーイ」と言ってハイタッチする。これをローテーションで回していく。かなり恥ずかしいワークだ。でも、生徒を立たせて押し切った。はじめはぎこちなかったが、5回目6回目となると、だんだん動きが出てきた。ハイタッチをするペアも多くなった。
勢いに乗って、「ジブリッシュ」をする。これは訳の分からない出鱈目な言葉で自分の言いたいことを表現し、相手はフィーリングで受け止め、それをまたジブリッシュで返す、という荒技である。相手の気持ちを感じ取るトレーニング。訳が分からない中で、生徒はなんとかやってくれた。
気をよくして、「星と家」のワーク。まず、質問を一切受け付けないで、教師の指示に従って絵を書く。次に、同じ指示に対していろいろ質問をして絵を書く。狙いは、質問の大切さ。結構ウケていた。

後半は、質問についてレクチャーした後、インプロの「アドバンスとエクステンド」を用意していたが、じっくりアンゲームをすることにした。このあたりのプログラムの展開は臨機応変。ファシリテーターの腕の見せ所である。
4人組になり、話し手、聴き手、観察者の役割を決める。話し手はアンゲームのカードを選んで、その話題について話す。聴き手は、アクティブ・リスニングの技術を駆使しながら聴く。観察者は、評価カードに記入して評価する。1回3分で、役割を交代して4回する。時間があったので、今度は話し手1人に対して残りの3人が聴き手になって話を聴く。どのチームも盛り上がっていた。僕は机間巡視しながら、感想を述べて回る。
このアンゲームが大好評だったのだ。生徒は嬉々としてやってくれた。ふり返りシートを書いてもらいながら言った。「世の中では今の子どもはコミュニケーション能力がないと言うが、4回目にしてこれだけ話せたんだから、みんなには素晴らしいコミュニケーション能力がある。」これはリップサービスでなく、実感である。高校生も、うちの生徒もまだまだ捨てたもんじゃない。
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3週間ぶりの授業。無難なプログラムで行くか、チャレンジするか。思い切ってチャレンジしました。名付けて「人と話すわーく」。これは生徒が参加して協力してくれることが前提として成り立つ授業である。

まず、インプロの「ワンワード」と「ワンセンテンス」にバリエーションを加えてウォーミングアップした。好きな1文節ずつ順番に、ランダムに指名して、いつ・誰が・どこで・何を・どうしたのかについての1文節を順番に、ランダムに指名して。さらに、好きな1文を順番に、ランダムに指名して。4つ目のパターンは、サイコロの目で指示された接続詞から始まる1文を順番に、サイコロを振った後ランダムに指名して。こんなワークを30分程したが、よく協力してくれた。

次に、話し手の心得を説明した後、マッピングで話題探しをさせた。全体を4つに分け、話題のジャンルを4つ書く。そのエリアの中で、ウェブ状に連想していく。多く枝分かれしているウェブは横の広がり、長く続くウェブは縦の掘り下げになる。スラスラ書ける生徒と、全く書けない生徒に二分された。

次に、聴き手のスキル、アクティブ・リスニング。「かかわり」技法として、うなずき・あいづち・励まし・繰り返し・言い換えを説明する。そして、まず、うなづき・あいづち・励ましの3スキルだけを使って聴く実習、5つのスキルを使って聴く実習をした。

最後に、聴き手を集めてミッションを指示し、その態度で聴かせる。腕組みをしてふんぞりかえる・落ち着きなく動く・目を合わさない・じっと見つめるの4ミッション。「かかわり行動」としてしてはいけないものばかり。この実習によって、どんな聴き方をされると会話が弾まないのかを体験させる。それから、プリントを配ってまとめの説明をした。

心配していたが、生徒の協力のお蔭でなんとか形がついた。いや、3回目でまだ親しくないのに、ここまでやってくれた。この授業の目的に同調してくれつつある。
次回も頑張ろう。
2回目の授業。今回は、「人の間のわーく」。
人との間にいる時の自分について体験的に考えてみようというねらい。
使ったのは、「隣の町の歯医者さん」。原題は「パスは待ってくれない」。バスの発車時間に間に合わせるというより、隣町の歯医者の地図を書くことを主眼にしたネーミングにした。カードに書かれた情報を交流し合って、課題を解決するというグループワーク。
毎年やるワークだが、まず、東西南北が明確でない、地図を見て行動したことがないなど、基礎的なものがかけていることに愕然とした。指示も直ぐには伝わらない。元々の制限時間の20分以内で解決できたチームはなかった。今まで早ければ15分でやったこともあるのに。もっとも、教員向けの研修でも完成しないチームもある。結局1時間丸々使ってやったが、正解したチームはなかった。
しかし、彼らの凄いところは、そんな難しい課題であるにもかかわらず、最後まで投げ出さずにやったことだ。この粘りは生きていく上で必要なことだ。しかも、感想には、完成しなかったにもかかわらず、楽しいと書いた生徒が多い。さらに、初めての人とこれだけ話ができたのは自分でも驚いたと書いた生徒も何人もいる。これは本当に素晴らしいことだ。コミュニケーション能力の低下が嘆かれているが、それはアプローチの仕方がまずいからだ。適切な課題を設定したら、生徒たちはどんどん人とつながっていく。
彼らと一緒に今日の授業をして、僕のやろうとしていることは間違っていないことを確信できた。ありがとう。
いかめしいタイトルだが、うちの学校は総合学習を真面目にやっていて、3年生が開講されている幾つかの講座から選ぶことができる、その1つの国語の講座の名前である。1単位で、半期ごとに2時間連続で履修する。

20人の生徒に選択動機を聞いてみた。最も多いのは、他に取るものがなかったという消去法と、楽そうだから。マイナスイオンプンプンの講座である。中には、受験に役立ちそうという生徒もいる。みんな、どんなことをやるかはっきりわかっていない。というより、分かるはずがない。

第1回目の今日は、とりあえず自己理解について、2時間やった。ちょっとしたワークショップ。
セルフエスティームテストで自尊感情を数値化したり、
ジョハリの窓を説明したり、
エゴグラムを書かせたり、
交流分析について説明したり、
イメージワークをしたり、
それを交流し合ったり、
自我状態を変える計画を考えたり、
あの手この手で自己を理解しようとした。

ふりかえりシートを書かせたのだが、授業中の反応よりは良い評価をしてくれた。これで少し自信ができた。転勤してきていきなり、生徒の方もどんな先生かも分からない。
恐らく互いにかなり緊張していたただろう。

2回目以降も趣向をこらして、丸投げはしないでおこう。
エントリーシートをもとにして、生徒同士で模擬面接をした。
受験生だけでなく、面接官も体験することで、面接で何が必要かがわかるはず。
本来、面接は試験というよりは、企業や学校が優秀を人材を採用するためのもの。
受験生の能力よりも、面接官の能力が問われる。
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