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教育の職人のぶさんの、国語教育とカウンセリング(公認心理師)、グループワークとキャリア教育、長年鍛えた職人技をお目にかけます。
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「I was born」はすれ違いの散文詩である。
僕は、寺の境内で妊娠した「白い」女性とすれ違う。
なぜ「白い」のか。
幽霊のイメージ、僕を産んで死んだ母とイメージとダブらせる伏線である。
僕の最初の興味は、生まれ出てくることの不思議だった。
それが飛躍して英語の文法の問題になる。
正確に訳すと、「生まれさせられる」「自分の意思でない」と言った。
その言葉を父は子どもの親に対する抗議だと解釈する。
考えた挙げ句、蜻蛉の話をする。
僕にとっては意外な話である。
そして、最後に、ぼんやりと一致する。
蜻蛉→母→白い女。
女の「白さ」は、彼女の腹を息苦しくふさいでいた胎児の色である。
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「永訣の朝」のポイントは3つある。
1つ目は、「ああとし子」である。
なぜ、賢治は詠嘆したのか。
それは、とし子の真意に気づいたからである。
(あめゆじゅとてちてけんじゃ)
とし子が賢治に雨雪を頼んだ。
最初は熱で苦しいから自分のために頼んだと思っていた。
ところが、妹のために何かをしてやりたいと願う賢治のために頼んだと分かった。
そして、賢治は「ありがとう」と感謝し、「わたくしもまっすぐに生きていくから」と誓う。
2つ目は、(Ora orade shitori egumo)である。
他のとし子の言葉とは違って、ローマ字になっている。
しかも、字下げになっていない。
なぜか。
それは、賢治には想定外の言葉だったからである。
賢治は、いつまでもとし子といたかった。
それが、一人で死んでいくと言う。
次の行で、「ほんとうに」を加えて「もうけふおまへはわかれてしまう」と繰り返して確認する。
3つ目は、(おらのことばかりでくるしまなぁよにうまれてくる)である。
つまり、今度生まれてくるなら、人のために苦しみたいと言ったのだ。
その言葉以降、賢治は、「おまへとみんなとに」と、とし子だけでなく、人のために生きていくことを誓う。
ここに、賢治の生き方は確定するのである。
授業でやれなかった、
吉原幸子、谷川俊太郎、中原中也、萩原朔太郎の、
教科書に載っている詩か、同じ作者の同じ長さの詩を選んで、
プリントに写し、詩の鑑賞をし、朗読の工夫点を書いて、
一人一人、前で朗読する。
他の生徒は、10点満点で採点する。
一番人気は、谷川、吉原、中原、そして萩原はを朗読したのは1人だった。また、教科書以外の詩を読んだのは5人だった。
みんな一生懸命やってくれたが、如何せん、思い入れたっぷりという朗読はなかった。やはり気恥ずかしいのだろう。
でも、良い経験になったと思う。
国語表現、最後の授業でした。最後にふさわしい授業をということで、まずは、今回のテーマである社会人基礎力のふりかえりをしました。1回目の授業でしたのと同じチェックシートを使って回答させ、1回目の数値との比較をしました。見て分かる成長です。
そして、構成的グループエンカウンターでは定番の『別れの花束』をアレンジした、『別れの一字』をしました。
色紙大の厚紙とサインペン(100円ショップで24色セットのもの)を配布します。真ん中に、自分の好きな漢字1文字と名前を書きます。
その色紙を持って歩いて、相手を見つけ、握手をして、一言二言1年間のねぎらいの言葉を交わし、色紙を交換して、その人にふさわしいと思う漢字1文字を書き合います。これを全員とします。
相手に挨拶の言葉をン句部粉何か一言と言うと、「ありがとう」とか「楽しかった」とかいうありふれた文字が並ぶ。でも、その人にふさわしい漢字ということになると、1年間のその人を思い浮かべる。すると、いろいろなエピソードを思い出したりする。もらう方も、自分がどのように見られていたのか、ストレートではなく、イメージとして受け止められます。生徒たちは、最初は少し遠慮がちでしたが、時間が経ち、色紙が埋まっていくに連れて活発に交流し合うようになりました。
僕も参加しました。生徒たちから温かな字を沢山もらいました。
楽しかった国語表現の授業も今日でおしまいです。
国語表現もあと2回。
今日はリクエストシリーズ第3弾、貿易ゲームneoをした。
貿易ゲームは、国債理解教育の定番教材だ。
先進国と発展途上国の格差を考える教材で、発展途上国の悲惨さを体験するゲーム。
以前はオリジナルどおりに実施したが、コンセプトはキャリア教育で、製造したり、営業したり、交渉したり、経理をしたりという役割を考えるために使った。
今回は、色々なインターネットサイトを見て、色々アレンジを加えた。
まず、グループの人数を変えた。先進国は少なく、後進国は多い。だから、先進国は物を作ろうとしても人手が不足する。後進国は人手はあるので大量生産が利く。しかも、人件費を製品代から引くのだが、先進国は高く、後進国は安い。
作れる製品も変えた。先進国は自動車と衣類、中進国は家電と衣類と食品、後進国は食品と天然資源。単価は先進国で作るものほど高いが、単に切って作るだけでなく、色を塗ったり、のりで部品を貼り付けたり手間がかかる。ただし、部品は後進国で作っているものの色を変えれば代用できる。
どのグループにも最初からハサミと鉛筆は支給してあるので、何も作れないという状態ではない。
後進国は、ひたすら手持ちの道具でできる製品を作り続ければ金を稼ぐことはできる。
中進国は、道具を手に入れれば高価な商品を作ることもできる。
先進国は、自国で製造していると効率が悪い。後進国の安価な人手を利用すれば生産量は上がる。
そういう交流が可能なような仕組みにした。

しかし、高校生は真面目である。与えられた物でひたすら生産に励む。先進国も少ない人手で一生懸命作っている。
結果、1位になったのは中進国だった。没落する自動車産業に支えられたアメリカを見ているようだった。
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